鎌倉・横須賀・三浦半島をぶらり放浪の旅


●美しき古都鎌倉を花散歩してみた

訪れたのは10月の終盤

「花のお寺」として名高い長谷寺

四季を通じて花が絶えることがないからいつしか「鎌倉の西方極楽浄土」と呼ばれてきた

初夏はアジサイ、秋は紅葉が境内を彩って魅せる

赤い提灯と山門、そして訪問者を迎える「門下ぶりの松」

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長谷様式と呼ばれる本尊の十一面観世音菩薩は木造では日本最大級の仏像だ

また長谷寺は坂東三十三所観音霊場の第四番札所であり東国を代表する観音霊場でもある

寺伝によれば、天平8年(736年)の創建とされているが解明されていないことも多い

数えきれないほどの歴史を見てきた醸成された風格は人々の心を掴んで離さない



●秋色の古都鎌倉をぶらぶら散歩

長谷寺から歩いて10分ほど高徳院の本尊である鎌倉の大仏までぶらぶら散歩してみた

ああ、見えてきた・・高校の修学旅行以来のご対面となる

我が家に残っている白黒の写真には確かに大仏と僕が写っている

いやー、まるで言葉が出ないぞ、懐かしさにもほどがある

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高さ13m(台座共)、総重量122tの仏像は鎌倉の仏像の中では唯一の国宝

最初の大仏は木造で1243年(寛元元年)台風で倒壊し青銅製となった

その後も地震、津波と辛くて厳しい試練を乗り越えて露坐(ろざ)となった

高徳院の開基(創立者)・開山(初代住職)はともに不詳だそうだが、国宝でもあるこの大仏は正に鎌倉のシンボルに相応(ふさわ)しい

今日出会った修学旅行の生徒たちよ、数十年後にまたここに来てみるといい

他では得られない何かをきっと感じることができるはずだ


●潮風に吹かれながら散歩してみた三崎魚港

三崎漁港は三浦半島の西南端に位置する古くからの遠洋漁業基地である

大量のマグロが水揚げされる日本有数の「マグロの町」として名高い

だから「三浦のマグロ」ではなく「三崎のマグロ」という

三崎港の海の駅「うらりマルシェ」は、三崎のマグロや三浦の野菜をメインにした産直品で溢れていた

しばらくして買い物客でごった返す生臭い市場から逃れて外に出てみた

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マスクを外して久しぶりに思いっきり深呼吸をしてみた

頬をかすめていく秋風に乗った潮の香りがなんとも言えず心地いい


時間があれば房総半島まで一望できるという城ケ島公園にも行ってみたかった

雨はふるふる 城ヶ島の磯に
利休鼠(りきゅうねずみ)の 雨がふる
雨は真珠か 夜明けの霧か
それともわたしの 忍び泣き


三崎町へ移り住んだという「北原白秋」の「城ヶ島の雨」という曲が波間に浮かんでは消えた


●くりはま花の国で花のじゅうたんをゆったり散歩

同じ三浦半島とはいえ横須賀にこんな素敵な花園があるなんて知らなかった

なるほど在日アメリカ軍の倉庫があった土地を返還後に横須賀市が「久里浜緑地」として整備したと聞いた

お客様を最初に出迎えるのはコスモス・ポピー園

約23,000㎡の広大な敷地に春にはポピーと菜の花、秋にはコスモスが100万本以上咲く

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咲き乱れるコスモスはまるで花のじゅうたんのようだ

奥に行くほど色濃い花びらでくっきりと美しい

でも広すぎてその奥がどこまで続くのかハッキリ見えないほどだ

まるで別世界に足を踏み入れたような錯覚に囚われる

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お花畑に沿って走るフラワートレインがなんとも可愛らしい

軍港として発展してきた歴史を持ち、ジャズ文化が根付くという印象が強かった横須賀

その実は漁港あり、そして花の国ありでなかなか懐の深い場所であることを知った


薄暮の中でふと「髪の長い港のヨーコ」が歌詞から飛び出して来るような気がした

意外とシャイで多感、どこかに少女の面影を残している、そんな夢想がお花畑に舞い降りた

本当は「酒とタバコ」より「花の国」の方が良く似合うのに

そう思わせる昔のあの女(ひと)によく似てる


そうか、ぶらり放浪の旅だと思っていたが意外にも

・・歴史の恋狭間(こいはざま)へと誘う(いざなう)タイムスリップの旅となっていた

S.T


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